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芥川賞受賞作「火花」を読んでみた。
2015-09-22 Tue 12:31
火花


読書なんぞ何年ぶりだろう。
ましてや芥川賞受賞作など、村上龍さんの「限りなく透明に近いブルー」を読んで以来である。
ましてや、ましてや読後感想文なぞ中高生から先、書こうと思ったことも無い。
あ、若干ネタバレ的な部分もあるから、まだ読んでなくてこれから読もうと思ってる方は、このエントリー、スルーしてくださいね。

最初に断わっておくが、芸術という分野において俺は、何人たりともそれぞれの作品の良し悪しを論じるべきではないと思っている。
音楽や映画などでもあれは悪いなどと公言しては決していけないと考えている。
勿論仲間内のそれも酒の席などで、俎上に上がった作品をあれは良かった、あれダメ、駄作などと談義するのは許されるだろうし、それこそ勝手である。
しかし、電波やネットなど不特定多数が目にするシチュエーションでの批判はすべきでない。
だからか、いくらそのカテゴリーに精通しているからと言って、TVなどで偉そうに得々と人が苦労して仕上げた作品を批評する評論家という人種が俺は嫌いだ。
だいたい、評論家などという仕事は楽なもんである。
作者が苦しみぬいた末に生み出したであろう作品を、あれはああで、ここんとこはこうでなんてしたり顔で言ってりゃ銭になるなんてね。
人のふんどしで相撲を云々の代表みたいな商売である。
話が若干それたが、結論としては、良し悪しではなく好きか嫌いか、はたまた感動したかつまらなかったかで論じるべきだと考えている。

で、本題。
新聞は取って無くとも、家に帰りゃ9時からはニュースウォッチ9、10時からは報ステ、終われば10chのニュース・ゼロとほとんどニュース番組の梯子だから、漫才師の又吉君が芥川賞を受賞したのはよく知っていた。
文学界の人寄せパンダなんて酷い言い方している評論家もいたが、俺は素直に凄いなぁと思っていた。
世の中には物書きを生業とする人が掃いて捨てるほどいる。
それは図書館や書店へ行けばよく分る。
知っている作家よりも、名前を聞いたことも見たことも無い作家のほうが多いはずである。
で、その掃いて捨てるほどいるなかで、芥川賞や直木賞を取った作家なんて一握りならぬ一摘まみでしょ?
もう充分尊敬に値いするよね。
だから、職場の仲間から借り受け(自分で金払って買わんかい!)読み始める時も、所詮芸人が片手間に書いた小説だろうなんていうネガティブな先入観など微塵も持たずに表紙をひらいた。

芥川賞というのは純文学の短編に限られた賞であるから、この又吉君の作品も半日足らずで読了出来た。
最初に書いた「何年ぶり」かの読書なんで、これくらいがちょうどよかったのかも。
15年ほど前にPCというツールとインターネットという情報収集手段を手に入れてからは本当に本を買わなく、読まなくなった。
月に二度ほど書店はのぞくが、それは「Will」と「SAPIO」という右翼雑誌を買うためである。
それまで本を読んでた時間はほとんど、ネットで得るエロ動画の鑑賞に充てられた(笑

で、感想。
先に述べたように、これはあくまでも俺個人の拙い感性で書いたものであって、決して批評しているわけではないので、「火花」を読んだ方でこの拙エントリーをよんで全然感想が真逆だったとしてもそれはそれで当たり前のことと思う。

「うーーーーーーん・・・・・」が読後の正直な気持ちだった。
上で偉そうに書いたが、やはり心の中には顔も名前もTVでお馴染みの芸人が書いた芥川賞作品ってのがあったのだろう。
もしかして、顔に似合わず驚くくらい面白い物語だったりしてなんていう期待もあったが見事に裏切られた感だ。
これが純文学?
これが芥川賞?
いや、純文学に対しても芥川賞に対しても造詣が深いわけでは決してない。
約60年の人生で読んだ純文学といえば、芥川龍之介と川端康成くらい。
みんなが読んだであろう夏目漱石や太宰治もろくすっぽ読んだことが無い。
比して推理小説や社会小説の類は肌身離さず持っていた。
だから、お前に純文学の何が分るねんと言われても何も言い返せない。

巻頭から又吉君、頑張り過ぎのように感じた。
文学青年を自負する又吉君だからボキャブラリーは非常に豊かだ。
だが、それゆえに一つの文章に装飾的熟語を盛り付けすぎたのではないだろうか。
純文学だから形容する言葉が多い方がなーーんてことは決してないと思う。
その語彙の豊かさゆえ、セリフの部分にまで文語調の難しい言い回しの熟語が使われていて、文章のメリハリが消えていたのが少々残念だ。
弁護士や裁判官のセリフならそれでもいいかもしれないが、アホなのか素晴らしい才能の持ち主なのか最後まで分らないような漫才師たちの会話である。
偏見かもしれぬが、もう少しセリフはざっくばらんな感じでも良かったのではないかと思う。

物語の起伏も緩やかで、起承転結に拘らずに書かれていたが、故にページをめくるときのワクワク感やハラハラ感などの期待感を感じることが出来ないまま物語が終わってしまった。
これから読まれる方もおられるであろうから、中身を詳しく書くことは控えたいが、ざっくりと言えば主人公とその先輩芸人の10数年の芸人人生珍道中ってな物語である。
又吉君の文体からは全編通して、安っぽい言葉であるが「哀愁感」が漂い続けている。
又吉君のことはほとんど何も知らないが、彼のイメージは文体、そして物語の主人公とぴったりオーバーラップしていたように思う。
そんな主人公「徳永」のイメージとは、辛気臭い、根暗、不器用とネガティブな言葉ばかりが思い浮かぶ。
どこにでもいそうな不必要にシャイな青年が周りの個性的な人間どもに翻弄されながらも必死にもがいて生きていく人生を、盛り沢山の形容詞や熟語で表現しているのだが、読み進むうちに最初に感じた「頑張り過ぎ」が若干薄らいだようにも感じた。
読み手である俺が身構えていたのかもしれない。
だから読み始めには彼の過分な装飾的表現が鼻についたのかもしれない。
だが、読み直してみるとたしかに終盤は文章も表現もよりストレートになっている。

こきおろしてばかりだが、涙ぐんでしまう部分もあった。
まぁ、これは寄る年波で異常に涙もろくなってる俺だからかもしれない。
逆に、漫才師同士の会話なんでネタ的な部分も多かったが、こちらは一切笑えなかった。
だからと言って、それが又吉君のお笑いのセンスやスキルに直結するものかどうかは分らないが。
よくよく考えてみたら、彼の漫才をじっくり見たことは一度も無い。
今夜一杯やりながらYouTubeで見てみよう。
って、これ書く前に見とけや(笑

で、悪いなんて言っちゃダメと最初に言っておきながら、許されるならダメ出しを一つ。
最後の展開。
ありゃないわ。
荒唐無稽。
いや勿論有り得ん事ではないだろう。
だが、作品に漂っていたある種の品が、あのラストの展開によってガラガラと音を立てて崩れた。
少なくとも、俺はそう感じてしまった。
読み終わった時に、これが純文学?と思った所以である。
師匠の胸が巨乳になってるのに、居酒屋で違和感のみ感じながら一緒に呑んでるなんてリアリティー無さ過ぎでしょ。
現実だったら、あそこは違和感ではなく、大きな驚きを持っての再会でしょう?
ほんで、借金まみれで追い込みがかかって、必死に金を作りまわってるのにそんな高額な整形手術が受けられるってことのほうに、俺は違和感感じたわ。
まぁ小説がリアリティの追及をしなければいけないって法はないんで、これは俺の難癖かも知れないけど。

あと、タイトルがなんで「火花」なんかが俺の未熟な感性では理解できなかった。
巻頭と巻末にある花火大会の、その花火をもじって火花としたのか。
それとも主人公が結成していたコンビ名が「スパークス」だったから?
スパークって放電とか火花散るってな意味ですよね。
どなたか明快に説明できるお方がいらっしゃったら、お手数ですがコメント欄にてこの鈍いジジィに教えて下さい。


いやぁしかし、読書感想文って難しいですね。
読んで感じたことを文章にまとめるって非常に悩ましいってこと再認識しました。
で、この本を読んでる最中、いっそ俺がもう一度校正してやろうかなんていきがった思いが浮かんできましたがなんのなんの。
読書感想文も容易にまとめられない奴が何をか言わんや、ですわ。
だが、又吉君が話題を提供して、その又吉君の本を読んだおかげで、また小説を読むということに対して色気がムクムクと頭をもたげてきた部分もあります。
ただ、やっぱり俺には純文学は似合わないっす。
ハラハラドキドキして、早く次のページ、次のページってな感じのスピード感ある小説がいいですね。
でも、これからあらたにそういう作家を見つけるんも難しいんで、すべての作品を読破したことのある故西村寿行氏の小説でも読み直そうかな。
人生残り少ないんで全部は無理だと思うけど(笑
回春どころか、今となっちゃ何の役にも立たないエロ動画鑑賞の無駄な時間を少し削れば、面白い本が何冊かは読めるかな。

で、正直に書いちゃうと、又吉君が第二作目を出して、それがまた話題になったとしても、また誰かがタダで提供してくれたとしても、多分読むことはないだろうと思いました。

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